おすすめの教育学部はどこだ?国立大学教育学部の採用ランキング

先日のニュースで鳴門教育大学の教員就職率が一位だということをお伝えしました。ほかにもどのような国立大学の就職率が高いのか、いくつかの観点で、ベスト5とワースト5をまとめてみました。

教員になった率が高い教育学部と低い教育学部ランキング(院進学者・保育士除く)

まずはニュースでも紹介した、卒業生のうち、教員になった人が何%いるのかのランキングです。ただし、母数から大学院進学者と保育士になった人を除いています。

教員採用率トップ5
1 鳴門教育 92.10%
2 大分 85.20%
3 兵庫教育 83.40%
4 上越教育 80.30%
5 金沢 78.90%
教員採用率ワースト5
40 埼玉 58.20%
41 琉球 57.60%
42 横浜国立 53.50%
43 鹿児島 51.50%
44 岩手 48.00%

一位はお伝えしたように、鳴門教育大学です。二位に九州の大分大学、そこから三位の兵庫教育大学、上越教育大学と教育大学がランクイン。5位は北陸の雄、金沢大学が続きます。

ワースト5にはいってしまったのは埼玉大学、琉球大学、横浜国立大学、鹿児島大学、岩手大学でした。関東上位国立大と言われる横浜国立大学がまさかのランクインです。最下位岩手大学の教育学部生は、いわゆる臨採をふくめて二人に一人すら教員になれないというのはなかなか厳しいものがあります。

未就職者の少ない教育学部、多い教育学部ランキング

教員になれなかったとしても一般企業に就職した人もいます。やむを得ずの人もいれば、大学生活の中で希望する将来が変わっていく人もいるでしょう。教員になれない=失敗ではないでしょうから、進路が決まらなかったひとの少なさベスト5とワースト5も見てみましょう。

未就職率の低さベスト5
1 鳴門教育 1.00%
2 金沢 2.00%
3 山口 2.30%
4 愛知教育 2.70%
5 上越教育 3.00%
未就職率の低さワースト5 
40 弘前 8.30%
41 琉球 8.30%
42 広島 9.90%
43 熊本 10.60%
44 鹿児島 16.50%

一位はまたしても鳴門教育大学です。三位に採用率では惜しくも六位だった山口大学がランクインです。これらの大学に行けば、卒業後も安心できますね。

ワースト5では、なんと西の教育界を牛耳るはずの広島大学教育学部がランクイン。およそ10人に一人が進路未決定です。どうした広島大学。おそらく、非常勤講師としての教員になったものがこの数字に含まれているからだとは思いますが、それでもすこし残念な気分になる数字です。

正採用率が高い教育学部、低い教育学部ランキング

最後に、教員正規採用率を見てみましょう。さきほど見たランキングは臨時的任用も含んだ教員採用率でした。しかし、教員になりたいみなさんが気になるのは、正採用されるかどうかだと思います。新卒で教員として正採用を勝ち取ったひとが多いのはどの大学なのでしょうか。一番気になるこのデータは、なぜか文科省の資料に直接は書かれていないのですが、簡単に計算できるの算出してみましょう。

教員正採用率ベスト5
1 山口 56.59%
2 広島 55.49%
3 金沢 52.48%
4 大分 50.96%
5 滋賀 49.56%
教員正採用率ワースト5
40 信州 32.08%
41 東京学芸 31.94%
42 北海道教育 29.94%
43 福井 28.71%
44 鹿児島 26.15%

教員正規採用率一位は山口大学でした。指導力なのか、コネクションなのか、理由はわかりませんが、正採用率が高いというのは素晴らしいことです。特に、山口県出身で山口で教員になりたい人が、わざわざ他県の教育学部を受けに行くメリットはほぼないでしょう。また、未就職率でワースト三位にランクインしてしまった、広島大学も正採用率は高いようです。広島大学では二分化が進んでいるのでしょうか。ちなみに、臨時的任用も含めた教員採用率一位の鳴門教育大学は、正採用率でみると七位でした。

ワーストランキングでは、東の教育界のメッカ東京学芸大学がまさかのランクインです。その他、北海道教育大学も「教育大学」としては残念な結果といえるでしょう

まとめ

本気で教員になりたいなら、正規採用率の高い山口大学教育学部、臨時的任用も含めて教員への道に進みやすい鳴門教育大学がおすすめです。また今回紹介した3つのランキング全てで上位に入った金沢大学教育学類も捨てがたいでしょう。

東の教育界の中心東京学芸大は、正採用率は高くないようです。西の教育界の中心広島大学は正規採用率も高いが、未就職率も高い二分化が進んでいるようです。

今回紹介した3つのランキング全てでワースト5に入ってしまった鹿児島大学はこれからの躍進に期待したいですね。

以上、教員になりたいけどまだ大学が決まらないみなさんの参考になれば幸いです。